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2019, Nov 30
アジェンダ
この記事は、システムテスト自動化カンファレンス2019の5回目:講演会場2の内容です。
会社レベルの「テスト自動化普及」ミッションに立ち向かう話
スピーカーは松木直之氏。
概略
社内のSEの開発活動において「テスト自動化を普及させる」というミッションを背負って仕事をしています。SI、PKG・サービス開発など幅広く多数の組織があるなかで、会社としてテスト自動化が十分に進んでいることを目指しています。ですが「どんなテストを自動化する話なの?」「どこまですれば普及になるの?」「現場はそんな余裕ないんだよ」など、まったく簡単な話ではありません。私も道半ばですが、そういう活動の状況や施策についてご紹介します。うまくいくこと/いかないこと含め、同じ立場の人のヒントになれば幸いです。
共通部門や自動化普及推進担当のような人はぜひ
個々のプロジェクトではなく複数組織横断、マスでとらえる活動です
ミッションの考え方、説明の仕方、何をKPIにするか、など
施策例(ツール、教育、ナレッジ、など)
普及をするために、現状確認
具体的には、
- テスト自動化の策定、技術支援
- 自動化用のツール提供
- 情報収集・共有
大手から見てもテストを軽視している
- 競争力の低下
- SE価値の低下
実態として、
- 経営層はテストに関心がない、困ったら人海戦術
- 開発はテストを新人に投げたり外注に投げたりする
社内の技術回でテストを考えるアンケートで、テストに対する意識自体は高い 自動化テストをやっている人とやっていない人・分かっている人と分かっていない人の差が大きい
普及をするために、目標設定
多ければウソだし、少なければ経営層に突かれる。 実態は少ない。
- 性能テスト:JMater
- 実装テスト:JUnit
- E2Eテスト:Selenium
を、一緒くたに語るべきではない。 別のスキル要件が必要になる。
これにより、普及率が上がり効果が計測できる。 経営層から「テストはムダ」と言われないために色々施策を考える。
- 開き直りはダメ
- 社内システムを横断している意味
- ツールを作る、利用して効果を上げる。
- 社内政治に巻き込まれないために、社内でも有償化(ライセンス)にして探るか
- 社内勉強会を継続したり、教育制度を整えたり
やりやすいのは導入支援<教育 効果は導入支援>教育
何とかして事例を作っておくのも一手。
注意
自動テストの効果をコスト改善と呼ばない。 自動テストの効果は品質向上。 今まで手動でやらなかったテスト項目が増えた、というのもKPIとしてアリ。 社外活動はカウントしてもらえるのか……?
所感
自動テストを浸透させるために、という観点で社内で頑張っている話が聞けるのはレアなので、これだけでも価値があります。 経験則から、1から社内チームとしてQAを入れる、というモチベーションはめちゃくちゃすごいので、QAになりたい場合は会社の歴史を学ぶ事が重要かもしれません。
スライドの分かりやすさが気になりました。 これいいですね!